加圧トレーニングで体幹を鍛えるメリット

サッカーなどのスポーツ選手がよく行っている「体幹トレーニング」を聞いたことはありますか?一見、ポーズを取って停止しているだけのように見えますが、実際にやってみると、身体を支える胴体部分を中心に非常に力が入ります。身体の中心に力を入れないと、姿勢を保つことができないのです。このように、手足以外の身体の胴体部分を鍛えるトレーニングを体幹トレーニングといいます。腹筋や力こぶ、太ももなどに比べて鍛えた結果が分かりにくいためあまり注目されませんが、体幹を鍛えることによって、身体のバランスが整い、全身のトレーニング効果に良い影響をもたらします。今回は体幹を鍛えるメリットと、加圧トレーニングで行われている体幹トレーニングについてお話します。

そもそも体幹とはどこの筋肉?

体幹とは身体のおもに中心部、胴体に位置する部分をさします。

体幹は骨と筋肉から成り立っており、体幹を構成する骨は骨盤、背骨、肋骨、肩甲骨があります。これらの骨はすべて身体の中心部、背中から腰まわり、太ももなどにあります。そして、これらの骨を支えるのが深層筋や表層筋で、体幹部を支えるこれらの筋肉を「体幹筋」と呼びます。

体幹トレーニングは、この「体幹筋」を鍛えるトレーニングです。体幹部の中でも特に深層筋は「インナーマッスル」とも呼ばれます。

詳しく分類すると、胸部と腹部を分けるように身体の中心にある「横隔膜(おうかくまく)」、腹部の外側を支える「腹横筋(ふくおうきん)」、脊柱の最深層のさらに最中央にある「多裂筋(たれつきん)」、骨盤や膀胱、腸、子宮などを支える「骨盤底筋(こつばんていきん)」の4つに分かれ、それぞれが身体を支え姿勢を保つ重要な役割を果たしています。

力を入れるとき、自然と身体の中心に力が入りませんか?体幹は全ての動きを支える重要な部分です。ここを鍛えることによって、全身の動きが良くなりスポーツのパフォーマンスが向上すると言われています。スポーツ選手に体幹トレーニングが人気な理由はここにあります。

体幹を鍛えるとメリットがたくさん!

スポーツのパフォーマンス以外にも、体幹を鍛えることには様々なメリットがあります。

1)お腹周りがスッキリする
体幹トレーニングでインナーマッスルを刺激することで、身体の中からお腹を引き締めることができます。実際にプランクなどを行うと、お腹や腹筋が固くなり、ブルブル震えます。これが、体幹筋を使って身体を支えている証拠なのです。

2)疲れにくい身体になる
体幹は身体を支えるため常に活動している筋肉です。ここを鍛えることで、筋肉の持久力が増し、疲れにくい身体になります。さらに、すべての動作に関わる部分なので、身体を動かすときに少ないパワーで動かせる「省エネ」な身体になります。

3)姿勢が良くなる
背筋や腹筋などの表層筋や体幹のインナーマッスルを鍛えると、身体のバランスを保つ力も強くなります。そのため、自然な状態で姿勢がよくなります。逆に、体幹が弱いと、身体を支える力も弱くなるため、猫背など悪い姿勢になりやすくなります。また、身体を支えるため他の部分の筋肉に負荷がかかってしまい、下半身が太くなったり、血行が悪くなりむくむ、といったことが起きます。

4)身体の不調を改善
肩こりや腰痛、内蔵のなどの様々な身体の不調は、体幹が弱いことで無理に骨や内蔵に力がかかっていることが原因のことがあります。インナーマッスルを鍛えることで、骨や内蔵を正しい位置で支えることができるようになり、健康な身体づくりに役立ちます。

5)ケガをしにくくなる
スポーツなどのパフォーマンス向上にもつながりますが、体幹を鍛えることで関節も正しい位置で機能するようになります。必然的にケガもしにくくなります。関節痛の予防にもなります。

6)太りにくい身体になる
体幹筋を鍛えることで全身の筋肉量が増し、基礎代謝量が増加します。その結果、多くのエネルギーを消費できるようになり太りにくい身体になります。また、インナーマッスルは内臓や呼吸など身体の色々な生命活動の維持を担う筋肉です。その為、普通に生活している状態でもエネルギーを消費しやすい身体にもなります。

このように、体幹筋を鍛えると様々なメリットが得られ、身体の不調の改善にもつながっていきます。

加圧トレーニングと組み合わせて効果UP

では、加圧トレーニングで体幹を鍛えることはできるのでしょうか?

答えはYesです。加圧トレーニングは、ベルトを巻いている部分が鍛えられるわけではなく、通常と同じく、トレーニングした部分が鍛えられます。それに加えて、血流を制限することで大量に分泌する成長ホルモンや筋繊維を肥大させる因子は、血液の流れで身体全体にまで行き渡ります。

また、加圧効果の転移という考え方があります。加圧トレーニングによって分泌された成長ホルモンは、直前に使用された筋肉にも効果が波及するという考え方で、実際にトレーニングした部位に近い部位や、加圧直前にトレーニングした部位にも筋肥大が認められたというケースがあります。

その為、加圧トレーニングスタジオでは、加圧を行う前に腹筋や背筋などを行って、体幹の筋肉にも加圧の効果を波及させるようなプログラムが組まれているところもあります。加えて、加圧中はクランチやレッグレイズなど腹筋を鍛えるエクササイズや、プランクなどインナーマッスルに効くエクササイズを取り入れると良いでしょう。

とはいえ、加圧トレーニングは基本的に軽い負荷で行うものです。加圧ベルトを巻いた状態で腹筋や背筋などを素早く何回も行うというようなプログラムはあまり見かけません。やはり、加圧の前後に取り入れているところが多いようです。

体幹を鍛える筋トレメニュー

体幹を鍛えるのにおすすめしたいのが、背中部分のインナーマッスルを鍛えることです。

背筋には「脊柱起立筋」というインナーマッスルがあります。逆三角形の背中の象徴である広背筋や、肩こりを起こすと言われている背中上部の僧帽筋も背筋です。これら2つに比べて脊柱起立筋は小さな筋肉ですが、腰を支えるという非常に重要な役割を持つ筋肉です。腰を痛めると身体の様々な部分に影響を与え、日常生活に支障がでることもあります。健康を保つという意味でも腰を守ってくれる大切な筋肉です。

脊柱起立筋は、弱めの負荷を長い時間かけてかけていくことで強化されやすい筋肉です。その為、ポーズを保って一定時間ゆっくりと呼吸するようなトレーニング方法が取られています。

代表的なメニューとして「バックエクステンション」があります。背筋全体を鍛えられる背中の総合トレーニングメニューです。うつ伏せになった状態で寝転がり、手を頭の後ろに沿えます。その状態で胸と脚を同時に浮かせて体を反らす体勢をキープします。一見単純な動きですが、実際にやってみると数秒でもキツイと感じます。これを3秒間キープし、ゆっくりと戻す動作を繰り返します。呼吸を止めないように意識しましょう。

体幹トレーニングは自重で行うので、反動をつけて動かないように注意しましょう。回数はその人に合わせた負荷で行うのが良いですが、10回繰り返して30秒インターバルを3セット繰り返すだけでも背中と腰の付け根、脊柱起立筋に効いてきます。

まとめ

人間にとって体幹は生き生きと活動するための基本となる部分であり、体感筋を鍛えることで全身のバランスが整い、姿勢が良くなる、代謝機能がアップするなど様々なメリットがあります。

表面に見えないため、意識しないと衰えがちなこの体感筋を効率良く鍛えるために、加圧トレーニングは有効であると言えるでしょう。お腹や背中のインナーマッスルを意識して鍛えることで、健康的な身体になりましょう!